お茶百科『茶十徳』

「茶十徳」とは、今から八百年ほど前に茶祖栄西禅師(えいさいぜんし)の弟子明恵上人(みょうえしょうにん)が、京都の栂尾高山寺の庭に茶の種を蒔き、お茶を飲むことの効用を『十ヶ条』に著し、広めたことに由来します。

■諸天加護

お茶は強く根をはり、一年中緑を保ちます。その生命力があなたを守ります。

■無病息災

お茶は養生の仏薬ともいわれ、毎日を元気に暮らすことができます。

■父母孝養

お茶の深い味わいは素直な心を芽生えさせ、父母への感謝の心を育てます。

■朋友和合

一服のお茶が楽しい語らいを生み、家族の団らんや友愛の場をかもします。

■悪魔降伏

お茶の香気は疲労を解消し、心の迷いまでも払拭します。

■正心修身

「茶道」として生きている風習は、精神修養の効果があります。

■睡眠自除

お茶は、神経を活発にさせ、頭脳と血液の循環を増進します。

■煩悩消滅

お茶の深い味わいは、わずらわしい世事の疲れを忘れさせます。

■五臓調和

お茶に含まれるたくさんの保健成分が体全体のバランス維持に役立ちます。

■臨終不乱

お茶はその昔、仏薬として珍重されました。
愛飲が心の平静を保ち、天寿を全うできます。

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